
うわっ!と声が出て、そのあとちょっとこわくなった。部屋いっぱいに張りめぐらされた赤い糸。瀬戸内国際芸術祭2025、豊島で観た塩田千春さんの《線の記憶》です。
赤い糸に編み込まれた製麺機
作品があるのは、豊島の甲生(こう)地区の古民家。中には、豊島で実際に使われていた素麺の製造機が3台置かれていて、それを赤い糸が空間ごと編み込んでいます。使われた糸は、なんと37キロメートルにもおよぶのだそう。

この製麺機は、島の方々が「もういらないけれど捨てられない大切なもの」として作家に見せてくれたものなのだとか。血の色を思わせる赤に包まれて、機械がじっと黙っている。きれい、というより、やっぱり少しだけこわい気もする・・・。でも目が離せない。記憶というのは、こんな風に触れたいような触れるのが少し怖いようなそんな質感なのかもしれません。
フェリーの時間との戦い
この日は犬島とセットの日帰り。瀬戸内の島めぐりは、やはりフェリーの時間との戦いになります。本当はボルタンスキーの「心臓音のアーカイブ」にも行きたかったのだけど、時間が足りずで今回は断念・・・。島に渡る日は、船の時刻をしっかり確認してから動くべし(もちろん自分への教訓です)。


