
仮花道のすぐ横、いわば「ドブ席」から観た『妹背山婦女庭訓』吉野川。客席が川になる演出を、川岸から眺めるという状況。やはり今日も最高でした。
秀山祭ってなに?
毎年9月に歌舞伎座で行われる「秀山祭(しゅうざんさい)」は、初世中村吉右衛門の俳名「秀山」にちなみ、その功績を顕彰する興行です。

この年の夜の部は、『妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)』より「太宰館花渡し」「吉野川」、そして歌舞伎十八番の内『勧進帳(かんじんちょう)』という二本立て。吉野川は定高=玉三郎さん、大判事清澄=松緑さん、久我之助=染五郎さん、雛鳥=左近さん。染五郎さんの久我之助、左近さんの雛鳥は、どちらも初役だったそうです。
どっちの岸に座るか問題

吉野川の舞台は、本花道と仮花道の両方を川岸に、客席を川の流れに見立てるという壮大な仕掛け。上手側の背山には久我之助、下手側の妹山には雛鳥がいて、物語は川を挟んで進みます。
つまり、どちら側の席に座るかで観える景色が変わります。わたしは迷わず、松緑さん染五郎さんがいる上手側の仮花道横をチョイス。
・・・したのですが。久我之助、物語の途中からほぼずっと突っ伏しています(涙)しかも下手側を見れば、左近さんの雛鳥が可愛いこと可愛いこと。あちらには玉三郎さんもいらっしゃるし。「下手側でも良かったぜ」とは思ったよね〜(笑)つまり、どちらでも楽しめるってことですね(笑)
ちなみにわたしの席は仮花道の外側、いわゆる「ドブ」のポジション。川に見立てられた客席の、さらに外の川岸から観ている感じ。次はぜひ、川の内側にも浸かってみたい。
和製ロミオとジュリエット
川を挟んで想い合うのに、両家の対立ゆえに逢えない久我之助と雛鳥。まさに和製ロミオとジュリエット。切ないね〜〜〜と、観ながら何度も思いました。
そして親側のふたり、玉三郎さんの定高と松緑さんの大判事の気迫がすさまじい。対立する両家の当主同士、川越しのやりとりは恐ろしいほどの緊張感なのに、お二人ともかっこよくて素敵。怖いのに見惚れる、不思議な時間でした。
やはりこの演目は何回見ても素敵だし、何回見ても泣ける。
勧進帳は贅沢配役
後半は歌舞伎十八番の内『勧進帳』。弁慶=幸四郎さん、義経=染五郎さんの親子共演に、富樫=菊之助さんという、なんともなんともなんとも贅沢な配役!最高すぎるんだ🥺
まぁ、最強でした。特に菊之助さんの富樫。冨樫最高。それ以上の言葉が見つかりません。
ブロマイドとめでたい焼き
地下のブロマイド売り場で吉野川のブロマイドを購入して、どうしてもやってみたかったことがありまして・・・花道越しに、ブロマイドと実際の舞台を重ねて撮影すること!

これがなかなか良い感じに撮れて、大満足。このシリーズ、今後もやっていこうかな。ちなみにブロマイドは公演の序盤にはまだ販売されていないことが多いので、タイミング次第ではあるのですが。
そして幕間は、恒例のめでたい焼き。ダッシュで買いに行きました(笑)1階から3階って結構遠い!無事に購入できて、お味はいつもの通り、とってもおいしいです。

まとめ
どっちの岸に座るか悩ましい吉野川、気迫の親たち、贅沢配役の勧進帳、そしてめでたい焼き。大満足の夜の部でした。




