
お目当ては花形3人、なかでも團子さん。のはずだったんだけど、辰之助さんが女形で出てくると、どうしてもそっちに目が持っていかれてしまいます🥺いつもの花横ドブ席で、やはり今日も最高でした。
夜の部の記事はこちら → 秀山祭九月大歌舞伎 夜の部(2026年9月)
秀山祭ってなに?
毎年9月に歌舞伎座で行われる「秀山祭(しゅうざんさい)」は、明治から昭和にかけて活躍した名優・初世中村吉右衛門の功績をたたえる公演です。「秀山」は初世吉右衛門の俳名(はいみょう。俳句を詠むときの名前)。2006年に始まって今年で20年目、初世吉右衛門の生誕140年にもあたる節目の秀山祭でした。
昼の部は、舞踊の『春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)』『三社祭(さんじゃまつり)』、そして『ひらかな盛衰記(ひらがなせいすいき)』の「大津宿屋・笹引き」と「逆櫓(さかろ)」。「大津宿屋・笹引き」は歌舞伎座では58年ぶりの上演だそうです。


舞踊2本の幕開け
春調娘七種:染團辰のビジュが完璧すぎる
曽我五郎に染五郎さん、十郎に團子さん、静御前に辰之助さん。イヤホンガイドでは「勇ましい五郎、爽やかな十郎、愛らしい静御前」(的な感じに)紹介されていて、まさにその通り。染團辰(3人の名前の頭文字をとった呼び方)、3人ともビジュアルが完璧で、かっこよすぎるし、かわいすぎる(笑)

團子さんも素敵なんだけど、辰之助さんの女形が出てくると、どーーーーしても目が奪われてしまうんです。かわいすぎて困った。染五郎さんは安定のいつも通りにイケメンです。
また、それぞれのお家の方が後見(こうけん。舞台上で役者さんを助ける裏方さん)につかれるのだけど、團子さんの後見は猿紫さん。汗かきの團子さんが途中で丁寧に汗を拭いてもらっているのを拝見し、「やっぱり!」って感じでした(笑)猿紫さんの汗の拭き方が丁寧で完璧で尊い🥺三人とも大切にされているな〜としみじみした。
三社祭
歌昇さんの悪玉、種之助さんの善玉。ご兄弟だからか体格がそっくりで、下半身がどっしりしていてすごい安定感。お面をつけて踊るのって、しんどいのでは…視界も狭いのでは…と、余計なことばかり気になっちゃいました。
58年ぶりの大津宿屋と、素敵な菊五郎さん
木曽義仲の奥方・山吹御前と遺児の駒若丸が、腰元お筆(菊五郎さん)たちに守られて大津の宿屋へ。そこへ鎌倉方が追ってきて、その騒動のなかで、同宿していた船頭・権四郎一家の孫・槌松と駒若丸が取り違えられ、槌松は駒若丸と間違えられて命を落としてしまう、というお話です。
菊五郎さん、やっぱり素敵。好き。お筆の立ち回りは「かっこいい」というより…いや、かっこいいももちろんあるんだけど、それよりも「素敵!」という言葉のほうがしっくりくる。武道も身につけて育った女性…現代から見ていると強くてかっこよくて素敵だなぁと思います。当時はどういう立ち位置だったのかな、葛藤とかもあったのかな。
12月の仙台公演(菊五郎さん・菊之助さん出演の舞踊公演)、行こうかどうしようか悩んでいた私をぶん殴りたい。ノールックで行くだろ!チケットまだあるんか?!
逆櫓は、そもそも論

数年後。権四郎(又五郎さん)とおよし(雀右衛門さん)の親子は、取り違えた駒若丸を自分の孫・槌松の代わりだと思って育てています。いつか取り違えられた槌松を連れてきてくれるだろうと期待して…と、そこへお筆が訪ねてきて、あの日の真相を語り出す…という場面。
お筆が家を訪ねてきたとき、ついに槌松を連れてきてくれたのだと思い、家に入ってくる槌松を待ちますがなかなか入ってこない。権四郎もおよしもそわそわ。すでにこの世にはいないと知っている観客としては、その様子を見るだけで胸が痛い…いたいいたいいたいつらいいたい(涙)
権四郎とおよしの気持ちを考えたら、孫であり息子でもある槌松が、駒若丸と間違えられて亡くなってしまっていて、ほんとにたまったもんじゃないよね〜と思う。お筆だってその真実を伝えるのはとても心苦しいはず。しかも駒若丸は返してほしい、という本音を言っちゃうけど、それはそれで本音だしね。
たしかに取り違えの悲劇ではあるけれど、そもそも論で「殺した張本人が一番悪いよね」っていうね。でしょ?それでもまぁつらいもんはつらい。
後半、浜での逆櫓の稽古に出てくる船頭たちは、染五郎さん・辰之助さん・團子さん。一幕目の3人がまた出てきたー!と、なんだかトリオみたいに見えて笑っちゃいました(笑)なんかちょっとお笑いトリオ感ある感じだったし🤣
幕間のご飯難民
お昼ご飯はWEBで予約していたんだけど、台風のこともあって事前にキャンセル。当日は幕間のご飯難民になりました😭

20分の幕間に地下のやぐらまで行ってみたものの、食べたいものが見つからず…。あきらめて劇場に戻ったら、1階の売店でポケットサンドを発見。「こりゃちょうどいい!」と、35分の幕間に客席で。まい泉のヒレかつたまごで、丸いパンに隈取の焼き印つき。あまりお腹も空いていなかったので、この大きさがちょうどよかった。これ好き。


まとめ

花形3人の見比べに、菊五郎さんの素敵、そして逆櫓のそもそも論。秀山祭の昼の部、盛りだくさんでした。
お目当てが團子さんだったはずなのに、結局辰之助さんに持っていかれる。この現象、しばらく続くのかな〜。新春浅草歌舞伎(2027年1月・浅草公会堂)も染團辰が出ますしね!しかも『吉野山』では、辰之助さんがまた静御前。目当て難民(笑)

