
タイミングが合って、おもしろそうだったから。それくらいの軽い気持ちで、目黒シネマへ。観終わってみたら、ずしりと重たくて、でも忘れがたい一本で、やはり今日も最高でした。
目黒シネマってどんなところ?
目黒シネマは、目黒駅から歩いて1分くらいのところにある小さな映画館。まぁ1分はさすがに言い過ぎなのはわかってるけども、体感およそ1分くらいってくらい近い。今回が初めての訪問でした。
ネットで予約できるのがすごく便利で、当日もとてもスムーズ。階段を降りていく入口にポスターがずらーりと並んでいて、それを見てたら遅刻しそう(笑)チラシとかも見たりして、そういうの楽しくて好き。

玄関で予約したチケットを見せて、紙のチケットをもらっていざお席へ。
座っていて感じたのは、観に来られた方々のマナーがすっと行き届いていること。あと建物自体は新しくないのだけど、お手洗いはとてもきれいに保たれていて、スタッフの方の丁寧さが伝わってきます。映画が好きで観に来ている人のための場所なんだろうなぁ、と。スタンプカードもあったので、また通います🙆
『太陽』ってどんな映画?

『太陽』は、ロシアのアレクサンドル・ソクーロフ監督が、太平洋戦争終戦前後の数日間の昭和天皇を描いた作品です。昭和天皇を演じるのはイッセー尾形さん、皇后を桃井かおりさん、侍従長に佐野史郎さんです。ソクーロフ監督が歴史上の権力者を見つめてきた一連の作品のひとつにあたるそうです。レーニンも見たかったな。
派手な戦闘シーンがあるわけでも、大きな事件が次々起こるわけでもありません。ただ、一人の人間としての天皇の表情や、ふるまいを、静かにじっと追いかけていく–そういう映画です。
ひとりで観て、感じたこと
イッセー尾形さんといえば、毎年一人芝居を観に行っているので、どうしてもそのイメージが強い。だから最初は、あの口元の癖を見て、ちょっとクスッとしてしまいました。
でも、作品そのものは9割がシリアス。残りの1割にほんのり和む瞬間があるくらいで・・・でもその「和む瞬間」というのも緊張感と隣り合わせにあるものであって、100%笑えるという種類の空気では全くないのです。やはり終戦前後の話なので、全体に重さはあります。
印象に残ったのは、ひとりで研究所におられる場面。海洋生物の研究に向き合っているのだけれど、素直に没頭できているわけではなさそうで。頭の片隅にはずっと戦争のことや、国民のことがある。少しは気がまぎれたのだろうか・・・いや、やっぱりそこでも苛立ちがにじんでいたか、と。
ド派手な演出はないのに、昭和天皇の心情をていねいに描くことで、ひとつひとつの場面がきわだってくる。和むように感じる瞬間も、緊張する瞬間も、内面の揺れがあるからこそ濃く見えてくるというか。静かなのに、ずっと張りつめている映画でした。
まとめ
久しぶりにミニシアター系の映画を観て、あらためて「やっぱりいいなあ」と。作品の重さもさることながら、目黒シネマという場所そのものが心地よくて、それも含めての満足感でした。
上映期間がとても短いので、東京に行くタイミングと観たい作品とが合えば、また絶対に立ち寄りたい映画館。スタンプカードもまだ1個目だし(笑)


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