
南座の口上で、右近さんのトークがどっかんどっかんウケて、ここは吉本新喜劇かなって思うほど。右近さん、さすが(笑) そのあとの『女殺油地獄』では一転、壱太郎さんが殺されても色っぽくて・・・緩急がすごい。やはり今日も最高でした。
三月花形歌舞伎ってなに?

毎年3月、京都・南座で行われる「三月花形歌舞伎」は、次の世代を担う若手(花形)が中心になって作る、春の恒例公演です。この年は中村壱太郎さん、尾上右近さん、中村隼人さんの三名の役者さんたちによる公演。近松門左衛門の没後300年にあたる年で、昼夜とも近松作品が並びました。
松プロと桜プロの2本立てで、今回わたしが観たのは桜プログラム。『女殺油地獄』と『忍夜恋曲者 将門』でした。
みなみーな登場、撮影OKの口上
本編の前に〈乍憚手引き口上(はばかりながらてびきこうじょう)〉という、演目を楽しむための手引きコーナーを。ここで南座のゆるキャラ・みなみーなも登場。


そしてこの口上、写真撮影OKの時間があるんです。
ただね、毎回ちょっと困るのが・・・開演前にスタッフの方が「携帯電話の電源をお切りください」と案内されるわけですよ。みなさん素直に電源オフにするでしょ? すると撮影タイムになった瞬間「いきなり撮影大会!」になっちゃうもんだから、電源が立ち上がるまでにもたもたしちゃって、いい写真を撮り逃すことが多いんです!
口上の前だけは「電源はそのままで〜」とアナウンスしてほしい・・・もしくは事前に「あとで撮影タイムありますよ!」って予告しておいてほしい! 心の中で「電源はやくしろーーー!」ってiPhoneに叫んでました。iPhone、そんな時でものんびり優雅な立ち上がり。仏の心で立ち上がりを待ちます。立ち上がったと同時に鬼の連写(笑) もうここで帰っていいレベル。疲れた〜。
で、肝心の口上はというと、右近さんがとにかくお話がお上手なので、会場は大爆笑。どっかんどっかんウケていて、歌舞伎の手引きとは思えない盛り上がり。右近さん無双状態(笑) この後の歌舞伎の劇中で殺人あるよね? 落差が凄すぎて、ほんとやめてほしい(いや好き)笑
『女殺油地獄』、殺されても色っぽい壱太郎さん
口上の楽しい空気から一転、『女殺油地獄』は近松の世話物。借金に追われた若者・与兵衛が、最後に油屋のお吉を手にかけてしまう、というお話です。
クライマックスの殺害シーンは、やっぱり鬼気迫るものがあって、シンプルに「ひょえーーーー!」ってなるやつで怖かった。油でぬるぬる滑る床の上での立廻りは、観ているこちらまで息を呑みます。でも、壱太郎さん演じるお吉は、殺されてもどこか色っぽくて素敵で・・・こわいのに目が離せない。
そして与兵衛(隼人さん)が、まぁとんでもないクズ男なんですよ〜。お金に困って人様に手をかけるなんて、本当にひどい。あんまりクズすぎて、隼人さんまで嫌いになりそうなくらいでした・・・って嫌いにはならないけど(笑) お役が憎くて役者さんまで嫌いになりそうって、それだけお芝居が上手いってことなんですけど。
トレカみたいな入場特典、滝夜叉姫を狙え

この公演、入場者特典で『将門』の絵柄が入ったカードが配られていました。何が出るかわからない、トレーディングカードみたいなやつ。
ところがわたし、配られているものが何かわかる前に反射神経的に断ってしまったんですよ! え、なんで? って感じですよね・・・でもなぜかもう体が勝手に「いえ、結構です」って。ほんとにバカすぎる。今年最大のミス。
きっとお配りになられていたスタッフの方も「え? いらないの? ん? 断るの?!」ってびっくりされたのではと推察いたします・・・
でもどうしても壱太郎さんの滝夜叉姫がほしくて、あとからインフォメーションの方に事情を説明したら、ちゃんと1枚くださいました。ほんとにバカですみません。
今回は1回しか観に来られなかったので、この一発に懸かっていたわけです。そうしたら見事に狙っていた滝夜叉姫! めちゃくちゃ嬉しかった。
まとめ
笑って、こわがって、最後はカードで一喜一憂。花形歌舞伎ならではの、ゆるさと熱気が同居した一日でした。若い世代が引っ張る舞台は、客席の空気もどこか軽やかで、ひとりでもふらりと楽しめます。
次に花形歌舞伎に行くときには、特典カードなど入場者特典を反射で断らないようにしたいと思います(笑) 絶対に。配られたら反射的にもらうようにします!
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