尾上右近自主公演 第十回「研の會」FINAL 昼の部(2026年10月)

帰りに見上げた明治座 歌舞伎

右近さんの自主公演「研の會」、ついにFINAL。第一幕から織太夫さんに夢中で、終演後は劇場を出てすぐ、まさかのスーツ姿の織太夫さんとすれ違うという、なんのご褒美かはわからないけど素晴らしい一日でした。やはり今日も最高でした。

研の會ってなに?

「研の會(けんのかい)」は、尾上右近さんが2015年から自らプロデュースしてきた自主公演です。10回目の今回は「FINAL」と銘打たれ、『藝阿呆』『鷺娘』『春興鏡獅子』の三演目。

今回のイヤホンガイドは、なんと右近さん本人の解説。いつもの歌舞伎座のものよりも少し高い1,000円ですが、右近さんにしか語れない話がたくさん聞けて、その価値ありでした。解説のタイミングがちょうどよすぎて、途中で右近さんだと忘れて普通に聞いていて、「あ!これ右近さんだった!」と再確認するくらい(笑)。もちろん褒め言葉です。多彩すぎるって。

明治座で過ごした一日

水天宮の駅から地上に出て、明治座までは少し歩きます。いいお天気で気持ちよく、ちょっと暑いくらい。汗かく陽気。

到着した明治座の外観
到着した明治座の外観

館内に入ると「研の會 FINAL」の大きな掲示。FINALと言わず、もっとやってほしい…😭 国立文楽劇場で告知のポスターは見ていましたが、ようやく本番の会場でちゃんとポスターを拝めました。

お席は桟敷席的な位置。抽選でチケットを購入したので、お席は選べなかったけれど・・・結果オーライ!わたしの大好きな席でした!明治座のお席の座り心地はとてもよくて、お席に置かれていたエアウィーヴのクッションが気になり、ついウェブで商品検索しちゃいました。

筋書は表紙がかっこよーい。おまけにシールまでつけてくださって💕 研の會FINAL仕様の「ケンケンカレー」も発見。館内も探索したかったけれど、ばたばたして断念…。

三つの演目と、幕間ごはん

『藝阿呆』は織太夫さんの声に心奪われて

『藝阿呆(げいあほう)』は、明治の義太夫の名人・三代目竹本大隅太夫と、相三味線を弾いた二代目豊澤團平の物語。文楽から竹本織太夫さん(語り)と竹澤團七さん(三味線)が特別出演され、その語りと三味線に合わせて右近さんが踊ります。

…と書いておきながら、織太夫さんに夢中になってしまって・・・。語り分けも表情もそうだけど、とにかく声が好きすぎる。聞いていて泣けてきて、途中で「早く11月の文楽に行きたいぞ!」となりました。「あなたが落としたのは歌舞伎ですか?文楽ですか?」と聞かれたら、「文楽です!」と答えてしまいそうなほど(笑)

ちなみに、この曲を作曲したひとりは八世竹本綱太夫。織太夫さんは2028年1月に十代目竹本綱太夫を襲名される予定で、なんだかご縁を感じます。早く襲名披露公演が観たいです🫶

幕間は執念の浅草今半

最初の幕間は、平成中村座で食べそびれた執念の浅草今半のすき焼き弁当。日本橋三越で買ってから劇場に向かいました。写真を撮り終えてから食べても、普通に間に合いました。

浅草今半のすき焼き弁当
浅草今半のすき焼き弁当

ただご飯が一番少ない180グラムのものを選んだのに、それでもやはり多くて満腹すぎる。。。執念のすき焼き弁当、美味しかったです!!

『鷺娘』まさかの幕切れに放心

恋に苦しむ娘を白鷺の姿に重ねた、女方舞踊の大曲です。見どころの引抜き(衣裳の糸を抜いて一瞬で着替える仕掛け)では、後見の菊三呂さんが糸を抜く手元を必死で見ていたら、変わる瞬間を見逃しました(笑)最初の引抜きで、右近さんがすこしよろけられたようにお見受けしましたが、すぐに体勢を整えておられて体幹の強さに惚れました。

そして幕切れは、まさかの宙乗り。丸山敬太さんの艶やかなお衣装で、ちょっと放心。「あれ?鷺娘ってこんな終わり方だった?!」と、しばらくぼーっとしてしまいました。

『春興鏡獅子』は血湧き肉躍る

『春興鏡獅子』は九代目團十郎が定めた新歌舞伎十八番のひとつであり、長唄や後見の方々の裃(かみしも)に三升の紋が入っています。

胡蝶の精の丸山紗奈さんが、とても上手で目を奪われました。イヤホンガイドによると、右近さんも子どものころに胡蝶の精で舞台に立たれたそうで、舞台袖で見た獅子が怖くて帰りたくなったんだとか(笑)かわいすぎかよ

弥生が花道へ去っていく場面は、照明が眩しくて目潰しにあい、見えず…(笑)。最後の毛振りは、いつ観てもやっぱりかっこいい。血湧き肉躍る〜!という感じで、歌舞伎を観てる気分になれます。

カーテンコールと、思いがけないご褒美

カーテンコールは写真撮影OK。ただ、スマホの電源を落としていたので、起動したころには終わりかけで、お辞儀しているところしか撮れませんでした😭 起動時間、考慮してほしい…。これまじで。

右近さんのご挨拶は、「研の會はFINALですが、名残惜しいとか悲しいとは思わないでください。次の企画も考えていますし、来年からもやります!!」とのこと。名残惜しくてカレーを何箱買うか悩んだわたしの悲しみを返してくれ(笑)。歌舞伎バカすぎる右近さん、心から尊敬します!

終演後、グッズ売店の前を通ると、お化粧を落とした右近さんが立たれていました。でも大行列だし、目の前に立つのは無理なので、そのまま会場を後に。

そして劇場を出てすぐ、まさかのスーツ姿の織太夫さん。え!うそ!かっこいい!わわわわわ!綱太夫ご襲名のこと、一言お伝えしたかった。新宿末廣亭の12月中席のご出演の有無もお伺いしたかった(いや、それはさすがに無理。自分で調べろよ案件。)。なんのかわからないけれど、ものすごいご褒美をもらいました。クリスマスにお年玉もらった!みたいな。意味わからん。

まとめ

これまでの10年でひと区切り。右近さんのこれからの10年は、来年から?始まります。欲を言えば、次回も織太夫さん希望!難しければ、綱太夫さんで(笑)

帰りに見上げた明治座
帰りに見上げた明治座

帰りに見上げた明治座は、織太夫さんをお見かけした直後の最高の気分で撮ったからか、清々しく見えました。来年まで、このすれ違った思い出だけで生きていけそうです。ナイスタイミングをありがとう、神様。

公演情報
公演名尾上右近自主公演 第十回「研の會」FINAL
公演期間2026年10月2日(金)・3日(土)(大阪公演は2026年9月5日(土)・6日(日)、国立文楽劇場)
劇場明治座(東京・日本橋浜町)
開演時間昼の部11:00 / 夜の部16:30
演目・出演一、藝阿呆(立方:尾上右近/文楽座特別出演:竹本織太夫、竹澤團七) 二、鷺娘(鷺の精:尾上右近) 三、新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子(小姓弥生/獅子の精:尾上右近、胡蝶の精:尾上琴也、丸山紗奈)
上演時間約3時間35分(休憩含む。2026年6月の公式発表時点)
チケット本公演は終了しています
備考公演情報は当時のものです。イヤホンガイドは尾上右近本人が解説する特別版(1台1,000円)でした
ひとり観劇メモ明治座は開演前と幕間なら客席でも飲食できるので、ひとりでも自分の席でゆっくりお弁当を広げられます。最寄りは都営新宿線の浜町駅(A2出口すぐ)。水天宮前駅からは歩いて10分ほどです。
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