
まねきが上がると、いよいよ今年も顔見世だな〜とわくわくが止まりません。しかも2023年は、十三代目市川團十郎白猿襲名披露、そして八代目市川新之助初舞台というとても特別な顔見世。10歳の初舞台に、思いがけず涙があふれた一日でした。やはり今日も最高でした。
顔見世ってなに?
毎年12月に京都・南座で行われる「吉例顔見世興行」は、京の年中行事ともいわれる年末恒例の歌舞伎公演です。劇場の正面にずらりと並ぶ「まねき看板」(出演する役者さんの名前を書いた看板)が上がると、京都の街は一気に年の瀬モード!

この年は市川海老蔵改め十三代目市川團十郎白猿の襲名披露と、八代目市川新之助の初舞台を兼ねた、お祝いづくしの興行でした。
「まってました!!」の街
実は公演が始まる前の11月から、祇園の街には「まってました!!歌舞伎大好き祇園町」の幟が立っていて、通りかかるたびににやにや。南座の前には襲名披露の看板や口上書きも据えられていて、街全体がそわそわと開幕を待っている感じです。


この「待っている時間」も含めて顔見世なんだよなぁと、しみじみ。
かわゆくていじらしい与五郎
この日のお席は2階最前列の正面。花横ほどに舞台との距離は近くではないかわりに、舞台全体がきれいに見渡せるとても気持ちの良いお席。

昼の部の最初は『双蝶々曲輪日記 角力場』。お目当てのひとつだった染五郎さんは、山崎屋の若旦那・与五郎のお役です。与五郎は「つっころばし」と呼ばれるなよなよ〜っとしたかわいらしさのあるお役どころ。悔し紛れに「なんじゃい、なんじゃい・・・なんじゃい」と繰り返すのが、なんともかわいくてとってもいじらしい。こういうやわらかくてかわいらしいお役に出会えるのも歌舞伎の楽しいところ。
10歳の初舞台に涙
そして『外郎売』。10歳の新之助さんが、あの長い言い立て(早口の長台詞)を勤める初舞台です。
立派に成長されたお姿に、いろんな思いを背負って舞台に立つ男の子のたくましさ、健気さを感じて、涙があふれました。お父様である團十郎さんの日々の奮闘も、つい想像してしまって・・・。
それはきっと舞台とは関係のないところであって、役者としての評価の前に、人間としての側面を考えてしまうわたしは、つくづくアマチュア鑑賞者だと思います。でも、それでいいのです(笑)
幕間は祝幕となだ万弁当
幕間のお楽しみは、村上隆さんが原画を手がけた祝幕。話題になっていたので「これがそうなのか!」と実物を見られてうれしい。やはり祝幕は見どころ満載で、これを見ているだけで幕間が終わってしまいそう。お弁当は食べながらの鑑賞でしたが(笑)入場してから場内で並んで買ったなだ万のお弁当、おいしかったです。
まとめ

襲名披露に初舞台、村上隆の祝幕と、特別なことづくしの顔見世でした。三升紋の白い祝幕も、お祝いムードたっぷり。
『男伊達花廓』『景清』と、團十郎さんの舞台もしっかり堪能して、大満足の昼の部! 歌舞伎の世界で次の世代が育っていく瞬間に立ち会えるのは、観客にとっても幸せなことだなと感じた一日でした。
夜の部のチケットも買ってるから、まだまだ楽しめるので、この日は名残惜しまず帰れました(笑)
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